kimilab journal

Literacy, Culture and contemporary learning

ゲーム

国立国会図書館所蔵のゲーム資料の館内プレイ利用をするためのステップ

2024年7月6日、読売新聞オンラインで「国立国会図書館のゲーム3300点、利用は2年間で16件と低迷…「ゲーセン化」懸念しPR控え」と題する記事が公開されました。 www.yomiuri.co.jp 同記事によると、国立国会図書館では2022年6月より、同館が所蔵するゲーム資…

トガルための100作品:「知ることで遊ぶゲーム(knowing game)」を超えて、言葉と出会う~辞書ゲーム「図書館たほいや」

言語文化教育学会(ALCE)の恒例企画のようになってきた、「トガルための100作品」のためのお気に入り紹介トーク&対話企画。 2024年度は「『トガル』ための評論対話」というタイトルで、この企画が行われました。 わたしはなぜか、初回開催から毎年登壇して…

「繰り返しのデザイン」が教えてくれること~「第3回 リアル脱出ゲーム甲子園」見学記

8月3日・8月4日にかえつ有明中・高等学校を舞台に行われた、第3回リアル脱出ゲーム甲子園(本選)と、その前日(8月2日)に行われたテストプレイ会に行ってきました。テストプレイ会に「プレイヤー」として参加するほかは、ずっと「見学者」としての…

「わたし」のゲームプレイを語ること、価値づけ、批評すること:近藤銀河『フェミニスト、ゲームやってる』

近藤銀河(2024)『フェミニスト、ゲームやってる』(晶文社)を読みました。 書店に並びはじめてからかなり早い時期に、本書と出会い、「この本…わたしが買わなきゃ、だれが買う!?」と、妙な使命感にかられて、すぐに入手したのですが、ひとつひとつのゲー…

ゲームのメカニクスと、ボードゲームによる学び~『ボードゲーム教育概論Ⅰ』を読んで考える

[blog:g:11696248318754550864:banner] 日本ボードゲーム教育協会(2022)『ボードゲーム教育概論Ⅰ』を読みました。 booth.pm sites.google.com 2023年12月に行われたゲームマーケット2日目に参加でき、そこでも委託販売は行われていたようだったので、本来だ…

ボードゲームの体験を言葉にし、思想にする~『ボードゲームで社会が変わる』

與那覇潤・小野卓也 (2023)『ボードゲームで社会が変わる:遊戯(ゆげ)するケアへ』を読みました。 「「ボードゲームを思想にする」ために」(p.3)作られたという本書。 その言葉どおり、「ボードゲームを思想にする」ための数々の試みが、書籍全体にちりば…

トガルための100作品:「言葉を知り、世界を知り、君を知る。」そして、わたし自身を知る。~ヴィジュアルノベル・ゲーム「7 Days to End with You」

2022年8月に、言語文化教育研究学会(ALCE)の例会として開催された「『トガル』ためのビブリオバトル」(PDF)に参加し、そのときにお話しした内容にもとづき『トガルための100作品』に、言語の滅びをテーマにしたTRPG「ダイアレクト(Dialect)」の紹介記事を…

「デジタルゲーム関連本ビブリオバトル!」参加レポート

図書館総合展期間外企画として開催された「デジタルゲーム関連本ビブリオバトル!」に、バトラーとして参加してきました。 【デジタルゲーム関連本ビブリオバトル】を開催します。詳しくは↓https://t.co/OJFwtsaBGY#図書館総合展 の企画としてオンラインで行…

トガルための100作品:フィクショナルな言語世界と感情のリアリティ~滅びゆく言語のロールプレイング・ゲーム『ダイアレクト(Dialect)』

先月、2022年7月16日に開催された、言語文化教育研究学会(ALCE)第87回例会「トガルためのビブリオバトル」の主催者の方からお声がけいただき、バトラーとして参加することになりました。 本日夜9時から行われる、言語文化教育研究学会 @alce_gbkk のビブリ…

「学び」に近い場所で「世界の見方を変える遊び」を遊ぶ~「漢文学者とやる漢詩×音ゲー『陽春白雪 』」と『ゲームさんぽ』

教職大学院で共同担当している「国語の教材デザイン論と実践Ⅱ(文学・テクスト)」の授業の一環として、『陽春白雪 Lyrica&続陽春白雪 結星諧調 Lyrica2 Stars Align』のゲーム実況をベースにした動画教材制作を行ってみました。 受講者1名(!)なので、ど…

物語を駆動する力の発生源について考える~インプロとTRPGと

インプロやドラマ教育関係の研究会でお知り合いになった先生(ご自身もインプロヴァイザーとして、公演の主催・出演もなさっています)からのお声がけをいただき、現在、一緒に「はじめてのTRPG(クトゥルフ第6版)プレイ体験会」シリーズ(仮称*1で遊ばせてい…

「物語を旅しよう」のサンプル・シナリオが公開されました

2019年の年度末に、遊学芸・保田琳さんにお願いして、TPRG型物語創作教材『物語の世界を旅しよう』をご制作いただきました。その制作の経緯などについては、以前、このブログの記事でもご紹介しておりますので、ぜひこちらをご覧いただければと思います。 ki…

ささやかな感情の波に言葉をつける~ZENタイル

以前、こちらのブログ記事にも書きましたが、だれか(何か)の助けを得ながら、自分の身体の状態を語るための言葉を見出すこと、それによって(自分自身に)どのような変化が起こるのかを感じとることに、興味があります。 kimilab.hateblo.jp この記事では…

「言葉する者(Languager)」になるための辞書あそび~「コレハヤ辞典」

今年度の大学院の授業「国語カリキュラム論演習Ⅱ」では、何回か、わたしが今、考えている言葉の教育のアイデアについて発表し、それに関わる活動なども入れながら、ディスカッションをしてもらっています。先週と今週は、2週間連続で、わたしが発表するター…

ノルディックLARPのミニゲームを体験しよう~『ノルディックLARP体験@TRPGフェス2019』

今年のTRPGフェスでは、日本RPG学研究会(JARPS)のメンバーとして、「ノルディックLARP(社会・芸術的な教育LARP)体験」のためのシナリオ翻訳や当日の運営サポートなどに関わっておりました。 今回の「ノルディックLARP体験」の中で紹介されたのは、フェミニ…

やってみよう!TRPG型物語創作教材『物語の世界を旅しよう!』

昨年度、電気通信普及財団による助成研究「デジタルメディア社会における「情報活用能力」育成に向けた基礎理論の構築」(共同研究)(PDF)成果を踏まえたTRPG型教材の制作を遊学芸・保田琳さんに依頼し、2019年3月に、その成果物である『物語の世界を旅しよ…

TRPGフェス2019企画②:ノルディックLARP(社会・芸術的な教育LARP)体験

9/6~9/8に開催される「TRPGフェス2019」 の中でのJARPS(日本RPG学研究会)企画情報、第2弾です。 昨年度の学術LARP企画「安心からの脱出:Village,Shelter, Comfort(芸術型教育LARP)」(togetterによるまとめは、こちら)に引き続き、今年度も、ノルディッ…

TRPGフェス2019企画①「RPG学研究への招待:アナログ・ロールプレイング・ゲーム・スタディーズ」

今年も、「TPPGフェス2019」が開催されます。 trpgfes.jp わたしは昨年度、「TRPGフェス」初参加!で、なぜか、口頭発表パネルの司会を務めたり、ノルディックLARP(政治・芸術的な教育LARP)「安心からの脱出」でNPCを勤めたりしておりました。 kimilab.hateb…

文学×ゲーム×プログラミング!『ミッションメーカー:マクベス』パイロット調査版【終了しました】

3月下旬に、NPO法人ratikより、アンドリュー・バーン『19歳までのメディア・リテラシー:国語科ではぐくむ読む・書く・創る』を無料公開しました。 ratik.org 本書のまえがきにも書きましたが、著者のアンドリュー・バーン先生は、国語教育(English)、メデ…

言語学TRPG「ダイアレクト(Dialect)」で遊んでみた

Thony Gameの『ダイアレクト(Dialect)』のプレイ体験会を開催しました。 「ダイアレクト(Dialect)」とは、「方言」「通語・隠語」という意味。 日本語だと「方言」といえば、ほぼ、関西弁や東北弁などの「地域方言」しかイメージされないことが多いのですが…

絶望的な社会と、ロバストなわたしたち~「マイ・チャイルド: レーベンスボルン」

東京ゲームショウ2018のインディーズ・ゲーム・コーナーで出会った、「マイ・チャイルド: レーベンスボルン」をついにクリアしました。 kimilab.hateblo.jp このゲームについては、すでにいろいろなところで、レビューも出ているようなので、どのようなゲー…

図書館総合展ゲーム部フォーラム「図書館サービスとしての『ゲーム』活用」レポート

2018年10月30日~11月2日にかけて開催された「図書館総合展」の初日に、図書館総合展ゲーム部フォーラム「図書館サービスとしての『ゲーム』活用」が開催されるということで、フォーラムに参加してきました。 図書館における所蔵資料としてのゲームや、利用…

【TGS2018】教育や社会とかかわるゲームを求めて:インディーゲームコーナー

「東京ゲームショウ2018」におけるゲーム・レポート、第3段。 「東京ゲームショウ2018」の見どころのひとつしても紹介されることのある「インディーゲーム」コーナー。実際、東京ゲームショウのビジネスデー最終日には「センス・オブ・ワンダーナイト」とい…

【TGS2018】ゲームスクールコーナーに行こう!

今回、東京ゲームショウに初参戦して、わかったことがたくさんありました。 東京ゲームショウについては、毎年、マスコミでも多く取り上げられているのですが、ニュースの焦点は、ほぼ来場者数の多さと、コンパニオン&コスプレイヤーのレポ。 なんだこれ、と…

【TGS2018】ゲームアプリ「図書館ガイダンス リバードリィ」、東京ゲームショウに出展!

「東京ゲームショウ2018」に行ってきました! …というか、「常磐大学ゲーミフィケーション研究会」のメンバーとして、ゲームスクールコーナーで出展してきました! www.tokiwa.ac.jp www.4gamer.net 今回、東京ゲームショウに出展するに至った主な理由は、な…

わたし自身の「安心からの脱出」~TPPGフェストークショーで司会を務めることになりました

昨年夏、「いただきダンジョンRPG」開発者のひとりである加藤浩平さんと、偶然、お知り合いになるという僥倖に恵まれました。 おかげさまで、東京学芸大学で行われているTPRGの活動を、実際に見させていただいたり(詳細はこちら→コミュニケーションとゲーム…

2D映像表現の革命的試み―『ハードコア』

やりたくないと思っている仕事の準備を丸一日かけてやっていたら(?)、突然発熱するわ、腹痛が起きるわ、吐き気をもよおすはの非常事態に。「もうこれは無理!」ということで、気分を一掃するために、FPSアクション映画『ハードコア』観てきました! 4/1(…

愛とは分け隔てること――趣向『The Game of Poliamory Life』

KAAT(神奈川芸術劇場)で行われた、趣向『THE GAME OF POLIAMORY LIFE』を見てきました。www.kaat.jp The Game of Polyamory Life 「ポリアモリー(Poliamory)」とは、合意のうえで、複数の人々と誠実な愛の関係をもつ恋愛スタイルのこと。・・・いや、恋愛ス…

「いばらきデジタルコンテンツソフトウェア大賞2014<アプリ部門>」審査委員会に参加してきました!

「いばらきデジタルコンテンツソフトウェア大賞2014<アプリ部門>」審査委員会に、「常磐大学ゲーミフィケーション研究会」のメンバーとして参加してきました。「いばらきデジタルコンテンツソフトウェア大賞」とは、「デジタルコンテンツやソフトウェア(…

育成系英語学習ゲーム「Duolingo」

無料のオンライン英語学習アプリ「Duolingo」をご存じでしょうか。 アプリでも学習できるため、「英語学習アプリ」と書いておりますがWebサイトからも学習できます。むしろ、「Duoling」の特長は、アプリからでもサイトからでも、自分の好きなときに、自分の…