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kimilab journal

Literacy, Culture and contemporary learning

【まとめ】特有の「学びのデザイン」がみられる東京近郊の施設まとめ(2)プログラム・イベントやワークシートで学びを支援する施設

 先日、「特有の『学びのデザイン』がみられる東京近郊の施設まとめ(1)」として、新しいコンセプトや理念に基づいた施設をまとめました。

 今回はその続きで、施設そのものはすでに以前からあるものを利用しつつ、新しいプログラムをインストールしたり、イベントを実施したり、あるいは、ワークシートなどの教材を提供することによって、学びを支援しようという施設を紹介します。



(1)【科学】国立科学博物館(東京都台頭区) 
 日本を代表する、もっとも歴史のある博物館。
 しかし、博物館の主な機能が、資料の「収集・保存」であったこと、
科学技術史や自然史をテーマとして収集・展示をおこなっていたことなどから、
常設展の展示内容自体がかなりハードで、
ふつうの人々が土日祝日に、気軽な感じで「常設展見に行こっか〜」といえるような場所では、
なかったと記憶しています。

 私と同じく、1980年代生まれくらいの世代だと、企画展にあわせて見にいった、という経験を持つ人が多いような気がいたします。

 しかし、国立科学博物館も、最近では、ボランティアによるガイドツアーなども行われていたり、
また、子どもたちの「理科離れ」や、女子中高生に理科への関心を持たせることなどの政策も絡んで、
現在かなり学びのプログラムを(展示の工夫においても、イベント・プログラムにおいても)展開しています。



(2)【美術】世田谷美術館(東京都世田谷区) 
 現在、日本の美術館の世界では、アメリア・アレナスによって提唱された「対話型鑑賞」(たとえば、こちらのサイトを参照。)が少しずつ定着しつつあり、さまざまな美術館で、ボランティアによるガイドツアーなどが行われています。
 それらの美術館の中でも、かなり以前から、美術館ボランティアの重要性を意識し、
ボランティアとともに見る美術鑑賞に取り組んできた東京都近郊の美術館として、世田谷美術館をご紹介します。

 世田谷美術館のホームページを見ると、「美術館ボランティア――鑑賞リーダーと一緒に美術館を楽しもう!」というページがあり、来館した幼児から高校生までの児童、生徒のグループ(1グループ5人〜8人程度)のリーダーとなって、ボランティアが展覧会や美術館の案内をする旨が記載されています。
希望があれば、親子連れや大人のグループも受け付けており、簡単なワークショップなども行ってもらえるそうです。
 5人以上であれば予約可能ということなので、仲間をあつめて美術館に行ってみよう!・・・とツアーを組んでみるのも楽しいかもしれません。

 ※「対話型鑑賞」については以下の本が参考になります。
アメリア・アレナス『なぜ、これがアートなの?』
アメリア・アレナス『みる・かんがえる・はなす。鑑賞教育へのヒント。』
上野行一『私の中の自由な美術―鑑賞教育で育む力』



(3)【水族館】葛西臨海水族園(東京都江戸川区
 (3)と(4)は水族館と動物園です。水族館や動物園は、何しろ対象が生きているため、おいそれと「展示替え」をしたり、新しいシステムをインストールしたり、ということができません。
 それでも、来場者に対してなんらかの「学び」を支援したい。
 ・・・そういう思いから、水族館や動物園ではさまざまな試みが行われています。

 これまでも遠足などで来た幼稚園生、小中学生に対するガイドツアーや、日時を決めての飼育員さんによるガイドなどは行われてきましたが、昨今の動向として注目したいのは、インターネットでの教材開示による支援です。

 ここで紹介する、葛西臨海水族園では「水族園魚ッチングシート」というワークシートをインターネット上で公開しています。

「はじめて魚ッチングシート」からはじまり「初級シリーズ」「中級シリーズ」「上級シリーズ」と、難易度もいくつかあり、親子で楽しめそう。
 今度、葛西臨海水族園に行くときにはぜひ試してみたいと思います。







(4)【動物園】千葉市動物公園(千葉県千葉市

 千葉市動物園も、葛西臨海水族園の「水族園魚ッチングシート」のようなかたちで、
インターネット上にワークシートのPDFをアップしていいます。
 その名も、「動物観察シート」

 こちらは子ども用のみですが、すべてのワークシートがアップロードされていて、スケッチの課題が中心です。動物の見方をスケッチによって子どもに発見してもらうような仕組みになっています。