kimilab journal

Literacy, Culture and contemporary learning

ラブマネージャー研修会@よりみちベース

横浜国立大学&処デザイン学舎「外国に繋がるこども・若者との共生社会教育研究モデル『ヨコハマ−神奈川モデル』の確立に向けたネットワーク構築」事業の協働企画として、横浜・関内にある「よりみちベース」で、下記の企画を行うことになりました。


わたし”と“あなた”が出会うという冒険~ポリアモリー(複数愛)から「愛すること」と「家族」について考える~

日程:2018年2月18日(日)(予定)

会場:よりみちベース(JR関内駅南口徒歩2分)MAP

横浜国立大学&処デザイン学舎による協働企画では,国籍を問わず「学び合う」環境を創出することにより,自分たちの文化や自分とは異なる文化について新たな視点から考えるためのきっかけとなるような学びの場を作り出すことをねらいとしています。(前回のイベントの情報はこちら
このたび本企画のひとつとして,米国・ロサンゼルス在住のポリアモリー生活者のフィールドワークに基づいて制作された2つの作品をもとにしたイベントを開催することになりました。戯曲『THE GAME OF POLYAMORY LIFE』のリーディングと,人生ゲーム「THE GAME OF POLYAMORY LIFE」のゲームを通じて、自分とは異なる「愛」や「家族」のありかたと出会い,自文化における「愛」や「家族」について考えていきたいと思います。

リーディング会を聞いてみたり、自らリーディングをしてみたり、ゲームに参加してみたり…ご自身のお好みのスタイルでご参加いただけます。ぜひおいでくださいませ!

 

KAAT(神奈川芸術劇場)で上演された『THE GAME OF POLYAMORY LIFE』については、以前、このブログでもレポートしました。

kimilab.hateblo.jp

 

この上演を 見た直後、会場で販売されていた戯曲『THE GAME OF POLYAMORY LIFE』を入手。

「性の多様性」について研究している学生がいることもあり、研究室で、学生たちとたまにその戯曲を読んだり、それについて話題にすることが多かったのですが、ついにそのリーディング会を開催できることになりました!

 

また、リーディング会の他に、長島確のつくりかた研究所・「エスノドラマ研究室」の研究成果(?)として、「だれかのみたゆめ 展示と実演」(2014年12月20日・21日)にて展示・実演されていたゲーム「THE GAME OF POLYAMORY LIFE」のゲームプレイ会を実現できることに!

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先日、12月9日には、2月のイベントでゲームプレイ会を実現すべく、「ラブマネージャー」(「THE GAME OF POLYAMORY LIFE」のゲームマスター/ファシリテーター)の研修会を開催いたしました。

 

研修会では、実際に、人生ゲーム「THE GAME OF POLYAMORY LIFE」をプレイ!

このゲームでは、まずはじめに、自分自身とパートナーの性別を、「男性(水色)「女性(ピンク)」「どちらでもない(シルバー)」から、選ぶことになっているのですが…

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…はじめから、多様なSOGI*1模様。

 

「THE GAME OF POLYAMORY LIFE」は、「人生ゲーム」のような双六型のゲームで、それぞれのコマには、ポリアモリー(複数愛)実践者の方々の生活のリアルにもとづいたアクティビティーが書かれています。

 

パートナーの束縛が厳しすぎて、1回休み。

そんな中で、「ポリアモリー」という言葉と出会い、束縛しない恋愛のありかたを考えたり、

ポリアモリーのネットワークの中で、パートナーを見つけたのは良いものの、既存のパートナーから理解が得られずに別れたり…

 

そんな波乱万丈な人生を送る人もいれば、スタート時から、ポリアモリーとしてハッピーな人生を送り続け、1番でゴールにたどりつく人もいたり、なかなかパートナーが見つからず「シングルポリー」として長い時間を過ごしながらも、粛々と(?)ラブエナジーを貯めていく人など、その人生の送り方もさまざま。

 

ラブマネージャーのトークや、プレイヤー同士の会話にサポートされながら、それぞれに自分自身のポリアモリー人生の物語を紡いでいきます。

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ゲームの途中には、「台詞」と書かれたコマもあり、ここにストップしたプレイヤーとその隣のプレイヤーは、ポリアモリーのライフイベントに関わる戯曲を音読します。

人生のさまざまな曲面で交される、印象的な対話があり、それがこの場で再現されているようで、戯曲を読むのも、それを聞いているのも面白い。

今回、ラブマネージャー研修会に参加した3人は、自分たちがストップできなかったコマの「台詞」も読んでみたくて、結局、ゲーム終了後にすべて読んでみることになりました(笑)

 

最後は、自分自身の誕生日で、ゴール!

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なんといっても、この世界のなかに生まれてきたということが、何よりもうれしい!

何よりも貴いことなのです!

 

ラブマネージャー研修会終了後も、ポリアモリーのライフスタイルの話から派生して、米国と日本の恋愛事情や価値観の違い、多様な性や恋愛、家族のありかたについてなど、さまざまな話が生まれていきました。

 

2月18日(予定)のイベント当日には、ゲームプレイ会と、戯曲『THE GAME OF POLYAMORY LIFE』のリーディング会を2つ重ねるなかで、人を愛することについて、家族について…そして何よりも、「わたし」と「あなた」が出会い関係を結ぶということについて、いろいろな方々とお話しができればと思っております。

 

ぜひ、皆さまお出でくださいませ!

*1:「SOGI」とは、Sexual Orientation & Gender Identityの略称です。詳しくはこちらの記事など。